ぢっと手を見る
2025年03月04日 09:15
メンバーの月野です。
先日、米津玄師さんのコンサートに行ってきました。
生で聴く音、非日常的な舞台演出、視覚と聴覚はフル活動です。
「毎日」という楽曲のなかで、「ぢっと手を見る」という歌詞があり、「おっ!石川啄木!」とそんなところでもひとり盛り上がっておりました。
「はたらけど はたらけど猶わが生活楽にならざり ぢっと手をみる」
(明治時代の歌人 石川啄木 「一握の砂」より)
文字面から閉塞感から抜け出せない日常のやるせないさが伝わります。
自由を謳歌しているかのようないわゆるZ世代と称される人たちは、SNSと共に育ち、またSNSに拘束され、皆均一の行動パターンを強いられ、はみ出すとSNSで攻撃され、社会にでても一向に上がらない給料に夢や希望を持てず、生きづらさをかんじているのでしょうか。
もしかするとバブル期を頂点に時代が逆行しているのかもしれません。
自分が彼らにできることは何だろう。
何を残して何を繋いであげることができるだろうと歌詞の断片から想いを馳せ、大いに盛り上がったライブの帰り、ひとり「ぢっと手をみる」自分でした。
「毎日」米津玄師 国内ツアー2/27終了にて曲名引用